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KPIチェックリストの紹介 | KPIを評価して手戻りを防ぐ

実業務で活用しているKPI新規作成時のチェックリストを紹介します。この記事を読み進めることで新規で作成する際に気を付けるポイント、各チェック内容の必要性を理解することが出来ます。

KPIを新規で作成する時のチェックリスト

チェックリストは以下です。運用開始する前のチェックリストとして確認してみてください。

いずれも不可欠であり、チェック後に運用開始することで手戻りのリスクが減少させることが出来ます。

  • KGI(重要目標達成指標)は関係者の合意を得られているか
  • 定めたKGI/KPI指標の目的は明確になっているか
  • KPI指標の決定理由について、全関係者に説明可能か
  • 関連するKPIツリーを構築できているか
  • 定量的な指標となっているか
  • コントロール可能な指標となっているか
  • 再現可能な数値となっているか
  • 可視化されているか
  • リアルタイム性はあるか
  • 運用ルールは定まっているか
  • 悪化ラインと体制は明確になっているか
  • 単語が指し示す意味は関係者間で認識あっているか

KGI(重要目標達成指標)は関係者の合意を得られているか

事業の目標を達成したかどうかを示すKGIの指標および目標数値が明確であり、責任者と合意を得られた数値であるのかを抑えておきましょう。

そもそもKGIがズレていると、この先どれだけ正確に論理的に組み立てられたKPIであっても全て無駄になります。

よくあるのが組織や事業目標の数値をそのまま当てはめて明確な同意なしにスタートすることです。聞くまでもないという状態であっても目標数値込みでしっかり合意を得ておくこと、後からひっくり返されないように言質を取っておくことが重要です。

実際に確認を取ってみると、手前に明確なゴールがあったり、裏に別な目的があったり・・という可能性もあります。

定めたKPI指標の目的は明確になっているか

KPIはビジネスの方向性、戦略的な目標や優先順位を定めたものであり、何故この指標を置いたのか?が明確になっている必要があります。

KGIを取り決めた後に、繋がる指標として、いくつかのKPIが設定されるかと思いますが、様々な関連する指標がある中で、何故このKPIが選ばれたのか、他の指標と比べて優先度が高い理由は何かを説明できる状態になっておく必要があります。

次項の関係者説明にも繋がってくる内容です。

KPI指標の決定理由について、全関係者に説明可能か

戦略目標に対する進捗状況の指標として、測定の選択とその選択の背後にある理由を説明する必要があります。

経緯含め全員が理解可能な言葉で翻訳して共有する必要がありますし、極力シンプル化することが必要です。またあらゆる質問に対して論理的に返答することが求められるため事前準備も必要です。

関係者全員の理解はKPIを最大限効果的にするため、達成率を上げるために必要となります。

関連するKPIツリーを構築できているか

KPI達成に向かって、現状の進捗状況を判断するために、関連する変数は何かを抑えておく必要があります。

関連する変数がコントロール不可の指標であっても、KPI達成の阻害要因は何かを把握するための切り分けとして利用する必要があります。また状況把握後のアクションを明確にするためにも必要です。

KPIがどういった要素の上に成り立っている指標になるのか、KPI達成するためにどういったアクションを行っていく必要があるのかを設計する上でも必要な過程です。

定量的な指標となっているか

KPIは1つの特性を測定する数値で構成されるべきです。パフォーマンスの変化を明確に示すことが必要となりますし、現状を把握する上でも達成かどうかを判断するためにも必ず定量的である必要があります。

逆に言うと定量的に出来ない場合はKPIとして置くべきでない指標となりますので、関連する定量指標に置き換えてあげる必要があります。

コントロール可能な指標となっているか

例えば市場規模など、そもそもコントロール不可の項目をKPIとして置いていないかを確認してください。コントロール可否の判断は、実際に策定したKPIを利用して活動する組織やプロジェクト視点での可否となります。

コントロール不可もしくは困難である場合は定数化し、コントロール可能である項目に切り替える必要があります。

コントロール不可指標をコントロール可とするアクションが必要なケースもありますが、あくまでもKPI指標として更に上位の定量的かつコントローラブルな指標を置くべきです。

再現可能な数値となっているか

KPIの指標は主観的な介入なしで値の計算式に当てはめることで、誰が算出しても、誰が見ても同じ数値となる必要があります。

そのため再現可能とするために、計算式やデータソース(元データの取得場所、取得方法など)を明確にすることが必要です。関係者外のメンバに取得を試してもらって同一の値が出るかチェックするのも有効です。

また可能な限り上記の算出方法は責任者と合意を取っておき、関係者全員と共通認識にしておくようにしましょう。言葉の定義はあっているが細かい算出方法や前提条件が異なるのはありがちなケースです。

可視化されているか

KPI指標がどのように動いているか、そして目標達成に向けて順調に進んでいるかどうかが一目で分かる環境を構築することが望ましいです。

即検知できること、細かいサイクルで評価振り返りできることが理由ですが、何らかの理由で可視化できていない場合は、可視化するためにどういったタスクが必要となるかを洗い出しておきましょう。

ここで必要なのは、可視化されているかどうか、可視化するために何を実施する必要があるかを抑えておくことです。

可視化するためのコストと見合う効果があるかを検討し、見合うと判断されたら構築しましょう。

KPIは一度決めたら変更不可ではなく、むしろ細かいサイクルで見直していくべきだと考えています。運用中に想定外の事象発生や現実的なアクションでなかった等、運用継続が難しい状態になることも考えられますので、まずは多少手作業込でも数値確認できる状況にあるのであればスタートすることをお勧めします。

また精緻である必要性がないのであればサンプリング計測により可視化工数を減らす等の取り組みも有効です。

リアルタイム性はあるか

KPI指標は可能な限り近いタイミングの数値を確認できることが重要となります。

タイムリーなKPIは問題を改善するため、また問題に対するアプローチを変更するために行動するのに十分なサイクルで、状況が確認できる状態が望ましいです。

極端な例として1つのアクションで結果が分かるのに一ヶ月かかるような指標は適切ではないと考えます。最低でも週次、理想は日次で追っていける指標とすべきです。

運用ルールは定まっているか

いつどういったサイクルで誰が評価するのかを明確にしておく必要があります。

KPIは定めて終わりではなく、目標期間中の運用が最大の肝です。運用中にいかに実績値を元に評価・振り返りが実施でき、リカバリ含めたアクションに繋げることができるかが重要です。

例えば週一の定例で確認し、何をみるか、次のアクションはどう定めるか、誰が決定権を持っているか等を明確にしておきましょう。

悪化ラインと体制は明確になっているか

KPIとセットで定めるべきであるのが、悪化ラインと悪化ラインに達したときの体制、アクションを事前に明確しておくことです。

例えば売上目標をKGIとして掲げており、KPIとして顧客獲得数を持っていたとします。
前項での定点チェックにより異常値に振れ、顧客獲得数が取り決めたラインを下回った場合は早急に原因究明と対策検討にうつる必要があります。

上記例での取組みは原因分析、獲得アクションの見直し、体制強化等です。また実行できる権限を持った人を含めた体制にする必要があります。

特に走り出しの頃はKPI設定の品質も定まってないことが多く、スタート時に躓くことも多いです。早いタイミングで見直しをかけるためにも運用開始前に設定しておくことが重要です。

使用している単語が指し示す意味は関係者間で認識あっているか

よくあるケースとして、開発エンジニアと営業組織で同じものを指し示しているが、使っている言葉が違う、使っている単語は一緒だが、意味が違うといった定義のズレが起こります。

KPI設定の範囲はサービスや事業単位で設定されることが多く、そういった職種で言葉の定義ズレが発生することを防ぐために事前にKPIへの取り組みにおける用語集を策定しておきましょう。

KPI目標説明の前段のタイミングで単語の意味を伝え、共通認識を持ってもらうことが必要です。説明の過程でズレを検知することができ、修正に持っていけるメリットもあります。

特に細かいツリー構造を作っていくと中間変数の単語が指す範囲や計算式が曖昧になりがちなのでドキュメント化し、正解の定義を策定しておきましょう。

まとめ

ここまでで必要なチェック項目と理由について説明してきました。

これからKPIを設定しようと思っている、もう少し本質整理したいという方は以下参考になる本をリストアップしていますので、確認してみてください。


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