組織リーダー、プロジェクトリーダーに関わらず、優れたリーダーは周辺のチームやチームメンバーと積極的に対話するために多くのスキルを必要とします。
この記事では、成功するために必要なリーダーシップスキルについての考え方を解説していきます。
有能なリーダーは、チーム内外のコミュニケーションを高め、チームのモチベーションを高めコントロールし、責任を引き受けて委任し、フィードバックに耳を傾け、絶えず変化する職場に対応する柔軟性を備えています。
ちなみにこの記事内でのリーダーとはマネジメントのような管理する人ではなく、率いる人・指揮する人という位置づけで利用します
優れたリーダーとは
優秀なリーダーは従業員の関与を高め、前進できる環境をサポートし、チームの障害を取り除くように常に動いています。
そして優れたリーダーシップは伝染性があり、行動は周りのメンバーに良い影響を与えます。
またコミュニケーション、リスニング、スピーチなどの「ソフトスキル」は、日々のリーダーシップ環境において非常に重要です。
LinkedInのCEOであるジェフワイナーも仕事環境においてコーディングする方法を知ることよりもソフトスキルの方が重要と話しています。
このように周りから信頼されており伝染力があり、さらに各種ソフトスキルが身についているリーダーが優れたリーダーといえます。
次からは一つ一つの項目について詳細に記載していきます。
コミュニケーション
まずどういったタイプのリーダーにも必要なものはコミュニケーションスキルです。
メンバーに対してタスクをアサインする際に必要性を論理立てて説明すること、また必要とするアウトプットを詳細に共有できることが求められます。
またコミュニケーションの手段もその場の状況に応じて適切な手段を選択し適切なタイミングで伝えるスキルが必要になります。
また一番大事なポイントは伝える能力ではなく、相手の意見を聞く力をつけることです。
1on1やチームミーティングで、メンバーやプロジェクト関係者と話す機会も多くなります。1メンバーの頃は個人の推進力が求められてきましたがリーダーに求められる役割は推進する能力よりも 意見を聞く力を求められてきます。
チームメンバー、クライアント、プロデューサー、他のマネージャー、およびコミュニティ全体の健全な協力関係を促進することはリーダーとして必要な役割になります。
モチベーション管理
特に組織のリーダーにおいてはメンバーのモチベーションをいかに高めるか、コントロールするかが非常に重要となります
やる意義の説明ひとつをとっても曖昧な理由であったり受け取り側が納得できない理由であれば一気にモチベーションが下がってしまいます。
モチベーションは上げるのは大変ですが下げるのは一瞬です。
当然適切な評価によるモチベーションコントロールも重要になってきます。
もともと高い評価の人は問題ありませんが、低い評価のメンバーに対して、いかに納得感をもって評価に対する説明を行うか、また低い評価を提示しつつモチベーションを高める行動ができるかが非常に重要となります。
またタスクアサインを通して各メンバーがやりがいを持ったタスクを実施できるようにコントロールする必要もあります。
目標設定
先ほどのモチベーション管理とも非常にリンクする内容になりますが、目標設定は極めて重要なポイントです。
目標次第でチーム全員が目指すべき方向性が定まるため、間違った方向を示すことでチームのアウトプット全体が下がります。
リーダーに求められるものは個のアウトプットではなく、全体のアウトプットです。全体のアウトプットを左右するのは目標であり、目標を立てるリーダーの責任は重大です。
逆に適切な目標を立て推進することで、今まで個人では成し遂げられなかったようなパフォーマンスを発揮することが出来る可能性があります。
アカウンタビリティーも重要になります。なぜこの目標なのか、チームのゴールはどこなのかを適切に説明し、導いていきましょう。
権限委譲する、委任する
優秀なプレイヤーであればあるほど多くのタスクを自分で引き受けてしまい結果的にパンクする傾向が見受けられます。
先ほども記載した通り、必要なのは個人のアウトプットではなくチーム全体のアウトプットの最大化です。
そのためには自分以外でもできるタスクは割り振ること、メンバー一人一人の長所と短所を正確に把握し、成長考えたアサインを行うことが求められます。
未熟なチームほど権限を委譲することが難しく、自分でやってしまいがちなリーダーも多いです。
自分でやってしまいたい気持ちを抑えて、メンバーを信頼して任せることで互いの信頼感を強くすることにも繋がりますし、任されたメンバーのモチベーションを上げることにも繋がります。
信頼関係を構築する、影響力を持つこと
信頼関係は非常に重要であり、信頼関係を得るには全てにおいて誠実に倫理観を持った行動することが必要です。
また自分の信念や行動が変わってしまうことを防ぐ必要があります。
ここでも自分の考えを押し付けるばかりではなく、相手の話をきちんと聞き、適切なアドバイスを行い信頼を得ることが大事になってきます。
さらに問題が発生した場合は責任を放棄せず自分が先頭に立って問題解決にあたることをでメンバーの信頼を得ることができます。
また冒頭に話したソフトスキルは信頼関係を得るのにも有効です。やはりメンバーから見た場合に何か尊敬できる点を持つことで信頼関係も高めやすくなりますし、影響力も大きくなります。
日々のプレゼンやファシリテートなどは日々高めていくことが必要です。
新しい価値の創造を行うこと
優れたリーダーは先頭に立って、新しい道を切り開いていく必要があります。その際に必要なのは関連する知識を日々身につけ自分の意見を説得力のある形で周囲に伝えることです。
メンバーの管理や信頼を得ることも当然必要ですが、チームが次のステップへ進むために、説得力のあるビジョンを自信を持って提示していきましょう。
またリーダーは数多く大小の問題に捕らわれることになりますが、細かい問題だけではなく全体感を持って、2つ上の視点で考えることが求められてきます。またそういった人が周囲からの評価にも繋がっていきます。
意思決定を迅速に行う
様々な答えのない問題に対して適切なタイミングで限られた時間の中で決断を下す必要があります。
決断後も重要でしっかり最後まで責任をもって取り組む必要があります。
決断が合っているか間違っているかも大事ですが、最も重要なのは自分の意見を持ち自信を持って決断する、一度決めたら突き進む、間違っていたらすぐに方向転換できる人が優秀なリーダー像です。
フィードバック
フィードバックはなるべく細かいサイクルで意見ばかりではなく事実に基づいたフィードバックを行うようにしましょう。
最悪なケースは評価のタイミングで悪い部分を羅列し悪い評価を下してしまうことです。
また悪い部分だけではなく良かった面をフィードバックすることも重要です。1on1の場所だけではなく、例えばミーティング終わりにこういった行動よかったよなどと細かいフィードバックが有効です。
また各メンバーに対する期待値を日頃から明確に打ち出すことで達している部分と出していない部分を話せる環境を作り出しましょう。
批判は建設的な批判をする、長所と短所を評価する、期待値を提示することを意識してみてください。
責任を取る
リーダーは成功と失敗どちらの責任もかぶる必要があると考えています。
メンバーに対して間違いを責めるばかりで、責任を取らないリーダーは信頼を失いメンバーのモチベーションも下がり、前向きな行動も少なくなり、結果全体のアウトプットは大きく低下します。
問題があった時も、責任を取りつつも自ら先頭に立って振り返りを行い、メンバーの成長に繋げていきましょう。
よく自分の上司は成功ばかり持っていくという話も聞きますが、そういった上司は悪い部分の責任を取っていないことが多いように見えます。
コミットメント
自分が言ったことはきっちりと形にしましょう。
目標を明確に定めていても現実的でない内容であったりリーダーが行動しない状態ではうまくいきません。メンバーと約束した内容や評価も同様です。
柔軟性をもつ
リーダーは組織のプロジェクトで一番柔軟性を持つ必要があります。変化に素早く対応し常に状況に応じた判断を下す必要があると考えます。
メンバーから出る批判やフィードバックを適切に受け入れ、自身の行動を常に変化させていくことでメンバーからの信頼にもつながってきます。
リーダーとメンバーという関係性を考えずフラットな関係として意見を受け入れるようにしましょう。
ただし変化に強く柔軟性があることは大事ですが、自分の意志をしっかりと持つことも重要です。
マインドフルネス
リーダーは常にプレッシャーにさらされ、大量のストレスを抱えることになります。
しかも長期間続くことになるため、ストレス耐性と上手く付き合っていくスルースキルが必要になります。前向きなパワーに変えることが出来ると理想です。
リーダーシップを身に着けるために
リーダーシップを身に着けるためのサマリです。尊敬するリーダーの下で責任を持つ仕事経験を積むことが一番の近道です。経験→振り返りを多くこなすことが一番の近道です。
- 自分を追い込んで困難な領域に積極的にチャレンジする
- 責任ある仕事を引き受ける、任せてもらうように要求すること
- 尊敬するリーダーから盗む
- 仕事以外でリーダー経験を積む