この記事では共にミドルエンド機種帯に位置するHuaweiのNoVA 5TとSHARPのAQUOS sense3について、どちらがコスパ観点で総合的に優れているか徹底比較していきます。
いずれもHuaweiとSHARPのSIMフリー人気機種となる2機種です。特にAQUOS sense3は発売後に各売り場で売り切れが続いたほどの人気端末です。
価格帯はHuawei NoVA 5Tが約15000円ほど高い価格となっています。各機種に特徴がありますので、ぜひこの記事を参考に自分に合う機種を選択してみてください。
Huawei NoVA 5TとAQUOS sense3のパフォーマンス比較
早速両者のパフォーマンス比較です。価格はHuawei NoVA 5Tが4万円弱ほどと比較するとAQUOS sense3が約3万円と価格差がある比較になります。
項目 | Huawei NoVA 5T | AQUOS sense3 |
![]() | ![]() | |
メーカー | Huawei | SHARP |
OS | Android 10 | Android 10 |
カラー | クラッシュグリーン、ミッドサマーパープル、ブラック、クラッシュブルー | ライトカッパー、シルバーホワイト、ブラック、ディープピンク |
価格 | 約39000円 | 約30000円 |
ディスプレイ | 約6.26インチフルHD+(2340 x 1080) | 約5.5インチフルHD+ (2,160×1,080ドット) IGZOディスプレイ |
プロセッサー | HUAWEI Kirin 980 オクタコア 2.6 GHz デュアルコア + 1.92 GHz デュアルコア + 1.8 GHz クアッドコア | Qualcomm® Snapdragon™ 630 mobile platform 2.2GHz+1.8GHz オクタコア |
RAM | 8GB | 4GB |
アウトカメラ | 4800万画素+1600万画素+200万画素+200万画素 | 1200万画素+1200万画素 |
インカメラ | 3200万画素 | 800万画素 |
ストレージ | 128GB | 64GB |
サウンド | ハイレゾ対応 ※別売のハイレゾ対応ヘッドホン必要 | ハイレゾ対応 |
通信機能 | Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac | Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac |
SIMカードスロット | nanoSIM | nanoSIM |
デュアルSIM | あり(DSDV) | あり(DSDV) |
SDカードスロット | 非対応 | microSDスロット(最大512GB) |
認証 | 指紋認証、顔認証 | 指紋認証、顔認証 |
バッテリー | 3750mAh | 4000mAh |
コネクター | USB-C™ USB | USB-C™ USB |
重さ | 174g | 167g |
幅 高さ 厚み | 約73.9mm×約 154.2mm×約7.87mm | 約70mm×約 147mm×約8.9mm |
ヘッドホンジャック | 無し | あり |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
防水 | 非対応 | IPX5・IPX8 |
防塵 | 非対応 | IP6X |
おサイフケータイ | 非対応 | 対応 |
FeliCa⁷ | 非対応 | 対応 |
NFC | 対応 | 対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 |
急速充電 | 対応 | 対応 |
Huawei NoVA 5TとAQUOS sense3のスペックの違い
OSはともにAndroid10搭載

Huawei NoVA 5T、AQUOS sense3ともに発売時点で最新の2つ前になるAndroid9が搭載されています。
Android10対応について、Huawei NoVA 5Tは2020/3/31にリリースされています。
Huaweiと言えばGoogleの制裁が気になるところではありますが、制限を受けるのは新機種の話でありHuawei NoVA 5Tは問題なくアップデート対応やGooglePlayの利用が可能です。
一方のAQUOS sense3も、キャリア版・SIMフリー版ともにAndroid10配信が2020/8時点で開始されていますので、Android10へのバージョンアップが可能です。
2020/9にリリースされたAndroid11対応は、Huawei NoVA 5TとAQUOS sense3ともに未定です。
プロセッサー、RAM性能はHuawei NoVA 5T

プロセッサー性能はHuawei NoVA 5TはHuawei用のKirin980、AQUOS sense3は Snapdragon™ 630が搭載されています。
ぱっと見性能比較がしづらいですが、プロセッサーのスペックはベンチマークスコア上、Huawei NoVA 5Tのほうが遥かに優秀です。
Kirin980はHuawei P30などのハイエンド機種などに組み込まれているプロセッサーと同じもので昨今のAndroid端末の中ではかなり優秀な部類に入ります。少なくとも同価格帯ではトップクラスの性能です。
ベンチマーク上では3Dの重たいゲームや動画編集なども全く問題なくストレス無しで楽しむことが出来ます。
とはいえ、AQUOS sense3は値段なりの性能で、通常利用する分では比較しても大きな違いは見受けられないかと思われます。
RAMにも差がありHuawei NoVA 5Tの8GB搭載に比べてAQUOS sense3は4GBとなっています。RAMの点でもHuawei NoVA 5Tのほうが性能面で優れています。
価格差以上の性能の違いが出ているため、ゲーム利用などで重たい処理を多く利用する場合はHuawei NoVA 5Tを選択するほうが良さそうです。
ブラウザ閲覧や動画閲覧、LINEなどのアプリケーション利用などの通常利用の場合でも比較すると差は出てきます。
ディスプレイ性能

ディスプレイサイズはHuawei NoVA 5Tは6.26インチ、AQUOS sense3は5.5インチとHuawei NoVA 5Tのほうが大きいサイズです。
同じフルHD+のため大きな違いはありませんが、IGZOディスプレイ搭載のAQUOS sense3のほうが表示性能および消費電力の面で優れています。
Huawei NoVA 5Tは有機ELなどの搭載はないものの、パンチホールディスプレイが採用され高い画面占有率となっています。
カメラ性能はHuawei NoVA 5T

Huawei NoVA 5Tはメインカメラ4800万画素を含めた4眼カメラと他Android端末と比較しても、かなり高い性能となっています。
4眼カメラ+AIにより高解像度、超広角、マクロ、ボケ感のある写真などを撮影することが可能です。またインカメラも3200万画素と他Android端末に比べてもかなりキレイに撮ることが出来ます。
アウトカメラ・インカメラともにカメラ性能にはAQUOS sense3と比べても遥かに優れている性能です。
AQUOS sense3もアウトカメラが1200万画素 + 1200万画素、インカメラが800万画素とカメラ性能を比較すると物足りない印象を受けます。
ただ同じくAIモードが搭載されており、アウトカメラの画素数も同価格帯と比べると平均値以上で、日常の写真などは綺麗な写真が取れます。
ストレージ性能

ストレージはHuawei NoVA 5Tが128GB、AQUOS sense3が64GBとHuawei NoVA 5Tのほうが大きいです。
ただHuawei NoVA 5Tの弱点として外部SDカード非対応という点です。AQUOS sense3は512GBまで対応できているため、仮に本体のストレージを使い切ったとしても補完することが可能です。
また外部ストレージを512GBまで対応できているAndroid端末は多くないため、AQUOS sense3の優れたポイントです。
カメラ多用したり電子書籍で漫画など多くダウンロードする人は128GBでも使い切ってしまうことも考えられます。
クラウド保存サービスなども充実してきているため、問題にはなる場面は少なくなってきていますが、Huawei NoVA 5Tが外部SDカード非対応という点は注意する必要があります。
無線機能
ともにWi-Fi 802.11a/b/g/n/ac の対応ですが、iPhone11が対応している Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) というWifi規格にはサポートできていません。
比較的Androidの中では高価格帯なスマホでもあり、iPhoneとの比較になりますが多少マイナスとなる点です。
まだまだ普及は進んでいないため大きなデメリットではありませんが、押さえておきたいポイントです。
デュアルSIM仕様
Huawei NoVA 5TとAQUOS sense3はDSDV形式に対応しているため、4G回線にてSIMカードの2枚利用が可能になっています。詳しく知りたい方は以下記事を参考にしてみてください。
認証方式

Huawei NoVA 5T、AQUOS sense3ともに指紋認証+顔認証に対応できています。
昨今の顔認証技術の進歩は早く、誤検知無し・一瞬でロック解除できるレベルなので、顔認証だけでも何不自由ないですが、暗闇だったりサングラスや眼鏡有無などで効きづらい場面もあるため指紋認証もあるのは嬉しいポイントです。
各アプリ内の認証は指紋認証のみ対応しているケースも多いため、利用シーンによっては指紋認証機能があることは大きなメリットとなります。
またHuawei NoVA 5Tの指紋認証は側面に取り付けられており、デザイン性を確保しつつ瞬時に認証することが可能です。
バッテリー性能はAQUOS sense3
Huawei NoVA 5Tは3750mAh、AQUOS sense3は4000mAhとバッテリー容量に大きな違いはないもののAQUOS sense3のほうが若干大きい容量です。
加えてAQUOS sense3に搭載されているIGZOディスプレイの性能により消費電力を抑えることができます。
また性能面でもHuawei NoVA 5Tのほうが圧倒的に優れているものの、消費電力も大きいため比較するとAQUOS sense3のほうが電池もちが良いでしょう。
ともに少ない容量ではありませんが、ゲーム等を頻度高く利用すると1日持たないケースも考えられるため、使い方によってはモバイルバッテリーを併用するなど考える必要が出てきます。
重さ、幅、高さ、厚み

ディスプレイサイズの違いから縦と幅のサイズはAQUOS sense3のほうがコンパクトなサイズになっています。
注目したいのは厚さの部分でHuawei NoVA 5Tは7.8mmとAQUOS sense3と比べて約1mm薄いことが特徴です。
重さも170g前後で変わりないことから、ディスプレイ性能と比較するとHuawei NoVA 5Tのほうがサイズ性能では優秀と言えます。
少しでも小さい端末を探している場合は、AQUOS sense3を選択するほうが良いでしょう。
防水・防塵機能 AQUOS sense3は対応

Huawei NoVA 5Tは防水・防塵機能はありません。一方AQUOS sense3は防水・防塵機能に対応しています。
防水機能は IPX8で水面下での使用が可能という定義で最高基準をクリアしています。 お風呂場や台所で使う上でも全く問題ありません。
Huawei NoVA 5T未対応はAndroid端末の同価格帯や多少下の価格でも対応している端末もいくつかある中でマイナスポイントです。
ヘッドホンジャック
Huawei NoVA 5Tはヘッドホンジャックがありません。AQUOS sense3は対応しています。
最近は無線のイヤホンも増えてきていますが、有線イヤホンやヘッドホン利用を考えている方は注意してください。
おサイフケータイ、Felica対応

AQUOS sense3はおサイフケータイ・Felica対応です。Huawei NoVA 5は対応できていません。
AQUOS sense3の価格帯で考えるとこの辺りの機能に対応できている機種は少なく、人気機種となっている要因の一つでもあります。
現在、おサイフケータイ機能を使っている・使おうと考えている方は注意してください。
ワイヤレス充電・急速充電
Huawei NoVA 5T、AQUOS sense3ともに急速充電には対応していますがワイヤレス充電には対応できていません。
ワイヤレス充電は必須ではないものの便利な機能ではあるため、気になる方は抑えておくのが良さそうでしょう。
また急速充電機能についてはHuawei NoVA 5Tには独自の「HUAWEI SuperCharge」が搭載されており、3750mAhのバッテリーを約30分で50%程度充電することが可能です。
比較まとめ
おサイフケータイ対応や防水・防塵機能の対応可否、スペック差など強みとなる特徴が分かれている2機種の比較となりました。以下にまとめます。
- プロセッサー・RAMの性能はHuawei NoVA 5Tのほうが性能が高い
- ディスプレイサイズはAQUOS sense3のほうが1インチ小さい。AQUOS sense3はIGZOディスプレイ対応
- 端末サイズ感の性能ではHuawei NoVA 5T。少しでもコンパクト端末を求める場合はAQUOS sense3
- カメラ性能はHuawei NoVA 5Tが優れている。少しでも拘りたい人はHuawei NoVA 5T。Android端末の中ではトップクラスの性能
- AQUOS sense3は防水防塵やおサイフケータイに対応
- Huawei NoVA 5Tは外部SDカード対応できていない
普段のスマホ使いから各機能をどう見るかですが、AQUOS sense3は価格と比べると各機能がバランスよく揃っており、性能も通常利用では全く問題ないためコスパ観点では優れています。
多少価格が上がっても端末性能やカメラ性能が少しでも高いものを利用したい場合は、Huawei NoVA 5Tの選択肢はありです。
おサイフケータイ対応利用がなく防水・防塵機能などが不要な人から見るとコスパ観点でも優れた機種です。
おサイフケータイなどの機能を利用するかどうか、性能面やカメラをどこまで重要視するかによって最適な端末を選択してみてください。