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知育

読書はいつから?子どもの読書を習慣化させるための方法をポイント別に紹介

子どもの読書を習慣化

昔から「本を読むと賢くなる」と言われるように、様々なメリットで知られるのが子どもの読書です。

趣味や楽しみとしてはもちろん、その知育効果の高さからも是非子どもに身につけさせたい習慣のひとつといえるでしょう。

今回は子どもの成長において、非常に重要な「読書の習慣化」について把握しておくべきポイントや習慣化のコツ、おすすめの本の選び方などを解説していきます。

読書の知育効果と継続することの重要性

読書の知育効果

子どもから大人まで多くの人に親しまれている読書ですが、子どもの成長にかかわる様々な効果で知られ、子育て世代をはじめ教育分野などでは非常に重要視されています。

読書の習慣化を学ぶ前に「読書の知育効果」について、紹介します。様々な視点からの効果がありますが、大きく4つの利点があります。

  • 子どもの学力向上に繋がる
  • 子どもの想像力を育む
  • 豊かな感性を育てる
  • 高いリラックス効果

読書効果①子どもの学力向上に繋がる

本の中には、子どもが日頃の生活では出会わない初めて知る知識や、口語的で限られた単語が多いテレビや、会話だけでは学ぶことのできない様々な言葉にも触れることができ、豊かな語彙力や知識力を育てることができます。

ひとつのことに取り組む集中力、思考力、探究心などが自然と身につき、語彙力が育つことでコミュニケーション能力がつくなどの効果も持ち合わせています。(注)

これらの力は学習分野を問わず必要になる授業を理解する力や問題の読解力に繋がり、本を読む子どもの学力が高くなりやすいと言われるのは、上記のような知育効果の要因が非常に大きいです。

以前から読書と学力の関係については様々な研究が報告されており、その多くで読書と学力の因果関係が認められています。

読書が子どもの発達に及ぼす影響~東海学院大学

読書が算数の学力に影響?—読書量と学力の関係を考える

読書活動と学力・学習状況調査の関係に関する調査研究(文部科学省)

読書効果②子どもの想像力を育む

直接的な学力以外にも、読書の大きなメリットのひとつと言えるのが、豊かな想像力を育む知育の効果です。

まず本は他のテレビやインターネットなどのメディアと比べると情報量の少ない媒体です。

映像や音がないため活字や挿絵のみから情報をインプットして噛み砕き、自分の脳で色々な想像をして内容を補完しながら読み進める必要があります。

そういった補完しながら読む過程で、様々な角度から登場人物のようすや物語の情景をイメージすることにつながり、子どもの想像力を大きく育てることが出来ます。

想像力は美術や作文など創造的な活動だけにとどまらず、危険を予測する力や問題解決をする発想力の土台となり、生きていく上で欠かすことのできない力です。

また人物の気持ちを想像し時には感情移入や共感をすることで、実際の社会生活でも相手の気持ちを理解したり人を思いやる心を育てることにも繋がります。

読書効果③豊かな感性を育てる

私たちが日常生活では味わえないような経験や感情を擬似的に体験でき、普通に生活しているだけでは身につかない考え方や、物ごとの感じ方を得ることができます。

読書が難しい年齢であっても、本の読み聞かせを聞いているときの子どもの脳では「嬉しい」「楽しい」などの喜怒哀楽や感情にもとづいた行動をつかさどる大脳辺縁系という部分が活発になるという研究結果もあり、読書は子どもの豊かな感情表現にも良い影響があることが分かっています。

読み聞かせの影響|東京大学/大学院教育学科研究科・教育学部

豊かな感情表現は、子ども自身の多様な価値観や人間力を育てるのに大切で、将来的な人生の土台や糧となっていきます。

読書効果④高いリラックス効果

読書に関する研究結果の一例として、イギリスのサセックス大学の研究にて、いくつかの活動について心拍数の低下や筋肉の緊張緩和の程度を調べ、ストレスの軽減度合いを計測しどのような活動がストレスの軽減に役立つのかについて調べる実験を行いました。

その結果、音楽鑑賞が61%、コーヒーを飲むことが54%、散歩が42%、ゲームが21%の軽減効果の中、読書は68%と大変高いストレス軽減効果を持っていることが分かっています。

読書は脳を活性化する一方、読むことに没頭し集中することで余計なことを考えず済んだり脳に鎮静効果が生まれ、子どものストレスを軽減する効果も期待できます。

子どもの読書はいつから始めるべき?習慣化のための最適な開始時期は?

ここまで子どもに対する読書の多くのメリットについて解説してきました。

次に気になるポイントとしては「読書はいつ頃から習慣化させるために始めさせるのがいい?」という疑問かと思います。

子どもの発達度合いや、興味の深さなどでも変わってくる読書のスタート時期ですが、ここでは読書をいつから始めるのが良いのかについて、様々な角度から解説していきます。

0歳からの絵本読み聞かせによる読書習慣づけ

子どもが読書を始める年齢には、個人差もあり共通の正解はありませんが、本への抵抗感をなくしたり読書の習慣化することを考えると、小さいうちから本に親しんでおくメリットは非常に大きいです。

まず読書習慣を身につけるのに、最適な時期は幼児期(0歳~5歳頃)に大人が本を読んで聞かせてあげる読み聞かせの経験からです。

読み聞かせは、自分で本が読めない時期でも、親子のコミュニケーションを取りながら本を楽しむことができます。

絵本自体の知育効果を想定するのであれば一般的には視力や聴覚が発達し反応するようになる生後3ヶ月頃から可能と言われています。
※胎教としての読み聞かせなどの考え方もあり、スタート時期に「早すぎる」という考え方はありません

また、幼児期の読み聞かせが読書習慣に与える影響については次のような研究、調査結果も報告されています。

保護者が読み聞かせをしていた時期と児童・生徒が1ヵ月の間に読んだ本の数の関係をみると、読み聞かせをしている期間の長い児童・生徒の方が1ヵ月の間に読んだ本の冊数が多くなるという傾向が見られる。

親と子の読書活動等に関する調査|文部科学省

幼児期に絵本の読み聞かせをしてもらった子どもは本を読むことが好きと答える確率が高く読書量も多い

幼児期の絵本の読み聞かせが就学後の読書に及ぼす影響|摂南大学教育学研

上記の調査結果からも、幼児期からの読み聞かせは子どもの読書習慣と、非常に密接な関係があることが分かります。

想像力や言葉を身につけながら、本を読む楽しみを体感することができる幼児期の読み聞かせは、知育効果はもちろん、読書習慣の準備段階として最適なものと言えるでしょう。

小学生から本格的な読書の習慣づけ

小学生くらいになると、子どもの読書は大人に読んでもらう読み聞かせから言葉や文章を理解し一人で主体的に読む読書へと大きく変わっていきます。

また学年や年齢を重ねるにつれて本の読み方に次のような変化が出てくるのも特徴です。

【就学時における本の読み方の変化】

月齢特徴
6歳~8歳・本の読み聞かせを聞くだけでなく一人で本を読もうとするようになる
・語彙の量が増え文字で表された場面や情景をイメージするようになる
8歳~10歳・自分の考え方と比較して読むことができるようになる
・読む速度が上がり多くの本を最後まで本を読み通すことができる子供が増える
10歳~12歳・本の選択ができ始めその良さを味わうことができるようになる
・好みの本の傾向が現れるとともに読書の幅が広がり始める
・読書への抵抗感により読書の幅が広がらなくなる子どもが出てくる

読書への抵抗感の理由としては、年齢が上がり読む本の難易度も高くなるにつれ、文章を読むのが煩わしくなる、単純な子どもの興味の変化、読書へ関与が少なくなる親の態度変化などが主な原因です。

上記の通り、小学校の6年間(6歳~12歳頃)は読書能力の発達にともない本格的な読書が可能となり、本の読み方についても様々な変化が起きることが分かります。

この小学校の6年間(6歳~12歳頃) は子どもの絵本習慣を培うのに最も大切な時期とされています。

授業をはじめ学校図書館などで沢山の本と出会う機会も格段に増えてくることから、更に読書に積極的に取り組み習慣化するために最適な期間と言えます。

読書を習慣づけるための初めての本の選び方

読書の習慣化のためには幼児期から児童期にかけての本との触れ合いが大きなポイントになります。

一方で子どもの読書習慣をサポートするために本を取り入れてはみたいものの、沢山ありすぎて迷ってしまうという声も多いです。

そういった初めての本を選ぶときのいくつかのポイントについて解説していきます。

子どもの発達度合いや理解力に合った本を選ぶ

特に親が選んで与えてあげる場合は、発達度合いにあった本を選んであげるようにしましょう。

本の内容が難しすぎたり反対に簡単すぎるなど、本が子どもの発達度合いや理解力に合っていないと、子どもが読書の本来の楽しみを味わえなかったり、読書の意欲を失ってしまいます。

文字や文章が無理なく読めていても、本の内容や深い部分まで理解し読めているかは全く別の問題となります。

文字・文章の理解と同時に、内容の理解が出来ているかの観点では必ずセットで考えることが重要です。

そのため、まずは言葉や文章をスムーズに読むことでき、内容が無理なく理解できるような子どもに合った本を選ぶことがポイントとなります。

絵本や児童書によっては対象年齢や何年生向けなどが記載されているものもあります。こういった情報を選ぶ際の参考にしてみるのもおススメです。

子どもの興味関心がある本を選ぶ

次に大切にしたいのが、子どもにとって興味がある内容であるかどうかという点です。

子ども自身が興味があるものや、楽しいと感じるものは好奇心を刺激しやすく、「また次も読みたい」という気持ちを想起させることができます。

親が選んであげるのもよいですが、図書館や書店へ連れていき自分で好きな本を選ばせてみましょう。

子どもの読みたい気持ちや自主性を育てるためにも、まずは「読書って楽しい!」という興味の気持ちが生まれるような本に出会える行動を行うことが重要です。

定番のロングセラーや人気のある本を選ぶ

ロングセラーや人気のある本は、それだけ子どもを引きつけたり成長に役立つ要素が詰まったものである場合が多くあります。

どんな本が良いか迷ってしまうという場合は、定番のロングセラーや人気のある本を選んでみるのもよいでしょう。

本を探す際には、以下のような年齢的・テーマ別検索やお役立ちコラムも充実している便利な絵本情報サイトを、選書する際に活用しましょう。

【おすすめの絵本情報サイト】

サイト名特徴
絵本ナビ豊富な情報量や絵本選びに役立つ特集が魅力の絵本情報サイト
絵本や児童書の購入も可能
mi:te[ミーテ]KUMONが運営する絵本の読み聞かせ情報サイト
便利な読み聞かせ記録アプリや作家インタビューなども充実
Amazon絵本の取り揃え&レビューが最も充実しており選書に幅広く活用できる
売れ筋ランキングやおすすめ本にも注目

子どもが本好きになり読書を習慣化するためのコツ

将来に役立つ力を身につけるためにも、子どもの読書を習慣化する仕掛けが必要です。

子どもが読書を好きになったり日常的に自分から読んでくれるようになるためのコツを紹介します。

子どもの興味のある本・読みたいを本を読ませる

前項でも触れたように、興味をある本を選ぶことで子どもの好奇心を刺激し、自分から読みたいという気持ちを育てることができます。

また、文部科学省が子どもが本を読む理由を調査したところ「おもしろいから、楽しいから」が82.6%と最も多く、「ためになるから」が36.3%、「先生や家の人に本を読みなさいと言われるから」が9.5%という結果が明らかになっています。

親と子の読書活動等に関する調査(文部科学省)

上記の調査結果からも子どもが本を読むときの動機として面白さ、楽しさという部分を重視していることが分かります。

子どもが興味のある本や読みたい本を、与えてあげることは本を読む楽しさを知り、読書の習慣化につながる1番の近道と言えるでしょう。

本が身近にある環境をつくる

子どもに読書に興味を持たせるには家に本を置く、図書館や書店に定期的に一緒に通う時間を作るなど、日常的に本が身近にある環境をつくることも効果的です。

実際に家に本をたくさん置く、図書館に連れて行く家庭については本を読むことが好きと回答した児童・生徒の割合が増えるという調査結果もあります。

また厚生労働省の同テーマの調査では、 以下の結果も出ていることから、保護者自らが本を楽しんだり興味を持つことは、子どもにも読書習慣に対して良い影響があります。

・保護者の読書好きの程度が高くなるにつれ、児童・生徒も読書が好きという回答が多くなっている
・本を読む母・父の子どもは本を読む冊数が多い

21世紀出生児縦断調査結果の概況(厚生労働省)

大人も子どもと一緒に読書を楽しむことで、自分の楽しみとしてだけではなく子どもの自然な読書習慣へとつながる1歩になるでしょう。

無理やり読ませるのはNG!読書離れに繋がる

子どもに沢山読書をして欲しいという気持ちは大切ですが、子どもに無理に本を読ませたり、何を読むか主導権を握ってしまうのはNGです。

楽しいから読む、自分が読みたいものを自由に読むことが自主性を培うという意味でも非常に重要なポイントです。

読まされたという気持ちが残ってしまったり、受け身な形での読書が当たり前になってしまうと、読書自体にマイナスの感情が生まれてしまいます。

子どもの気持ちやペースに合わせ、少しずつ生活に読書を取り入れていくイメージで、気楽に取り組んでいきましょう。

子どもの読書習慣化まとめ

読書の習慣化_習慣化まとめ

読書の習慣化、まずは楽しもう!

今回は子どもの読書をテーマに、読書を習慣化するためのポイントについて紹介しました。

紹介した通り、読書の習慣化についてはすぐに読書好きになるというわけではなく、小さな頃からの読み聞かせの積み重ねや本が身近にある環境の結果としてそのような力が身につくものです。

親が過度に読書習慣を身に着けさせるために頑張るのではなく、子どもの自主性を大切にして好きな本を読ませたり、大人も一緒になって読書を楽しむことで穏やかに自然と習慣化されることが理想です。

読書には人生を豊かにする魅力がいっぱい

読書には様々なメリットがあり人生を豊かにしてくれる要素が沢山詰まっています。

知識や新しい価値観を得られるだけではなく、得たものを実際の日常生活や人生へ反映し役立てることができるという点が醍醐味のひとつでもあります。

成長しても読書で培った経験は失われることなく、子どもにとっての一生の宝物になるでしょう。

読書の魅力や本の楽しさを味わいながら、毎日の読書習慣をお子さんと一緒に存分に楽しんであげてください。

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絵本の定期購読 サブスクリプションサービス徹底比較 | 各サービスの特徴やお勧め紹介

この記事を書いた人

mana

30代フリーのWebライター
保育士・幼稚園教諭資格を保持し、保育士経験後に出産を機にWebライターとして子育てしつつ活動中

実際の子育てと保育士経験を活かして、知育・子育て記事を分かりやすく執筆していきます

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