小学校のプログラミング必修化も始まり、専門職だったプログラミングというスキルが徐々に一般化してきています。
この記事では必修化の経緯から必要性を解説、そして何歳からプログラミングを始めるのがベストなのか、現役エンジニアの目線から書いていきます。
知育玩具にプログラミングトイをおすすめする理由
知育観点でプログラミングトイをおススメする理由としては、大きく以下2点を考えています。
プログラミング思考が身に着く
プログラミング思考とは、「何事も効率的・論理的に考える力が身に着く」という考え方になります。
上記の思考力はプログラミングに限らず、仕事やプライベートのあらゆるシーンで利用でき、問題解決に直結する考え方です。
プログラミング思考はプログラミング必修化の元になった考え方であり、小さい頃からプログラミングの考え方に触れること・思考を身に着けることは非常に重要だと考えられています。
楽しみながら学ぶことが出来る
論理的思考力を鍛える点に加えて、プログラミングトイのおススメポイントとして実際に自分で考えて試しながらゴールに向かっていく過程を体験できる玩具が多いことです。
過程を体験できることも重要ですが、何より楽しみながら取り組めるのは大きな特徴です。
いかにプログラミングトイやプログラミングの考えた方が優れていても、主体的に楽しんで実行しなければ意味がありません。
知育玩具によるプログラミングはいつから?
結論としては就学前から始めることもあり、早く始めるほどメリットが大きいと考えています。理由を解説します。
就学前からのプログラミング
必修化は小学生からで事前準備も必要ないので、小学生入学後でもよいのでは?という声もありますが、始めるタイミングは早ければ早いほど良いです。
子供の脳は3歳までに形成されるという話は有名で、0歳~3歳の過ごし方は非常に重要です。
プログラミングトイは体験型なので、0歳・1歳は難しいのですが、自立して様々な要求や行動ができる2歳からは実際に知育に繋がるプログラミングトイも多く存在します。
就学後からのプログラミング
就学後になると、実際にロボットプログラミングなどを体験できる年齢になるため、プログラミングトイだけというよりは、学校の授業と必要に応じてスクールなど併用する形がよいでしょう。
ただプログラミングした結果でモノを動かせような就学後向けの玩具も多く存在します。
社会人からのプログラミング
現代社会においては各社でIT人材が極端に不足しており、年々その傾向は強くなってきています。
私も実際に現場にいて肌に感じる部分も大いにあるのですが、人材不足の決定的な理由としてプログラミング経験や思考に触れていない状態からのIT系職種への切り替えハードルが高いという点です。
20代はスマホやタブレットなどには触ってきた世代ではあるものの、プログラミング思考という観点では学習をしていないことから、相当の努力を行わないと厳しい状態です。
プログラミングトイとは?
ではそもそも今回紹介するプログラミングトイについて、もう少し掘り下げて以下3つの観点から説明していきます。
プログラミングとは違う?
プログラミングというとパソコンを使って謎の文字をカタカタ打って・・というイメージが強いと思いますが、全く違います。
実際にはパソコンを一切使わずに、事前知識も必要なく、玩具だけで完結して直感的に遊べるものがほとんどです。
どうやって遊ぶ?
いずれもゴールを決めて、何らかのアクションで指示を出して、ゴールに辿り着けなかったら何故ダメだったのかを考えて・・という繰り返しで進んでいきます。
実はこのトライアンドエラーの繰り返しが一番プログラミング思考力が伸びます。
自分で動かしているという感覚を得られることと、ゴールした時の達成感は他の玩具にはない感覚を子供に与えることが出来ます。
値段設定はどのくらい?
ピンからキリまでありますが、今回紹介する玩具はいずれも1万円以内の玩具です。
就学時以降の本格的なプログラミングと連携して動くような玩具は高い傾向にありますが、~3万程です。
塾や公文などの月謝で考えると数か月分なので、非常にコスパの良い買い物だと私は考えています。
プログラミングトイの選び方
ここまで紹介した通り、プログラミングトイは非常に未就学児から就学後のお子さんにおススメではあるのですが、無数の玩具が発売されており、正直当たり外れが大きいです。
私も実際にプログラミング思考観点で購入して失敗したと感じた商品がいくつもありました。
そこで実体験を元に「こういった観点でプログラミングトイを選ぶべき」という内容を紹介します。
自分で考えて動かせる玩具であること
プログラミングトイの説明でも記載した内容ですが、「自分で動かしている」という感覚を持つことはすごく大事です。
コントロール出来ていると、またやってみよう、もう1回というアクションに繋げやすいです。
達成感があること
困難ですが、達成感が得られることも非常に大きなメリットとして考えています。普通の玩具にはない、明確なゴールが提示されている玩具が多いのも特徴ですね。
一方で諦めたり投げ出したりすることも多いので、必要な場面でしっかりフォローしてあげる必要があります。
年齢にあった製品を選択してあげること、難しすぎないこと
プログラミングトイを購入する上では非常に重要です。単純に年齢に見合わない高額な商品を買っただけだと全く意味をなさない買い物になってしまいます。
感覚値になってしまいますが2~3歳、4歳~6歳、7歳~で選ぶとよいです。本記事で紹介するプログラミングトイも含めて対象年齢にあっているかは事前に確認するようにしましょう。
安心・安全であること
子供用製品なので、きっちり設計されている前提ではありますが、海外製のプログラミングトイも多いため、安心・安全の観点で問題ないかはチェックしましょう。
通常の玩具と同じく、角が無いか等の外見部分や電気を使う玩具などは避けたほうがよいなどですね。
タッチパッド式の玩具ではないこと
タッチパッド式のプログラミングトイも多く発売されているのですが、個人的には避けたほうが無難だと考えています。
プログラミングトイに重要な「自分で考えて動かしている」、「達成感」が得られづらく、タッチパッドの内容に誘導されて学ぶだけの遊びになりがちです。
アプリの世界に閉じてしまうこともあり、想像性の向上も弱いと考えているので、出来れば実際に動かせる玩具を選択することをお勧めします。
子供の好きな玩具の種類に合わせてあげること
プログラミングトイとはいえ玩具なので、子供が主体的に遊ぶかどうかは非常に重要です。
嫌がったり興味がない子供に無理やり実施させても、目的であるプログラミング思考の向上には繋がらないので、子供の興味にあった玩具を選択するようにしましょう。
ブロック系やパズル系、ロボット系などですね。
プログラミング必修化の背景
プログラミング必修化の背景
2020年より小学校でプログラミングの授業が必修化されました。まずこちらの背景について、小学教員向けに文部科学省から案内されている手引きに経緯や考え方が記されています。
- プログラミング的思考を持たせること
- 身近な生活でコンピュータが活用されていることや問題の解決には必要な手順があることへの気づき
- コンピュータの働きを、よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度
端的に話すとプログラミング自体を学ぶのではなくプログラミング思考を学ぶことが重要とされています。
また今後はIT系の職種だけに限らず、どういった職業についたとしてもコンピュータを使った仕事が求められる時代に確実に変化していきます。
既にその兆候は至る所でありますが、AIや5G(次世代ネットワーク)などを始めとしたテクノロジーの進化は急激に進んでおり、今の子供たちが大人になる頃には現在と状況は一変しています。
そのため子供が20年後の未来を生きていくために必要不可欠な取り組みです。
必修化に向けての事前準備は必要なのか
ここで重要なポイントとしては繰り返しになりますが、プログラミング自体を学ぶのではないということです。
あくまでもプログラミングにおける考え方を身に着けることが目的のため、事前に何かを覚えたり練習したりする必要はありません。
知育玩具 おすすめのプログラミングトイ3選(就学前)
ここからは今まで説明してきた内容をふまえて、一部実際に利用した感想を踏まえてお勧めしたいプログラミングトイを厳選3つ紹介します。
アンパンマンドライブカー
まず最初に紹介するのはアンパンマンドライブカーです。その名の通り、アンパンマンの玩具になります。
とはいえ、しっかりとプログラミングの要素は取り入れられており、通りたいルートを考えてアンパンマンのボタンで通る順番を指示、アンパンマンボタンを押すことで指示されたとおりに動いてくれるというシンプルな仕組みです。
年齢によっては自己解決できずに適当に遊び始める場合もあるため、基本的には親子で遊ぶ玩具としてお勧めしています。
プログラミングトイは本当に無数の商品があるのですが、この商品を3選に入れた最大の理由は「アンパンマン」です。
前述の通り、お子さんがいかに楽しく取り組めるかが玩具の質以上に重要で、日本の赤ちゃん全員が通るアンパンマンはピッタリの商品です。
そのためアンパンマンに最大の興味があるタイミングで購入してあげるのがベストでしょう。一緒に遊んであげることで2歳からでも知育に繋がる遊びが可能です。
プログラミングロボ コード・A・ピラー
2つ目は「遊びながらプログラミングを体験」という点ではピッタリのコード・A・ピラーです。
プログラミングに限らず、有名な知育玩具なので知っている方も多いのではないでしょうか?
我が家も下の子が3歳の時に購入しました。対象年齢は未就学ですが、1年生になっても遊ぶこともあり、非常に長く活躍した商品です。
芋虫の形になっており、一つ一つが分離します。繋ぎ合わせた順番に芋虫が動くので、「あのコースを通るにはどういう順番がいいかな」と考えて、試して、考えて・・を繰り返すことが出来ます。
適当に繋いでも動いてくれるので操作している感が出る点がおすすめです。事前の知識も一切必要なく、楽しみながらプログラミング思考が身に着く知育玩具です。
また発売元のフィッシャープライスはアメリカの会社になりますが、教育玩具専門の会社としては非常に有名です。安全性もメルセデス・ベンツに次ぐ安全性2位の評価を受けており、安心・安全面でも大きなメリットがあります。
自分でコントロールできる・クリアしたときの達成感の2点は抜群でどういった子供にもお勧めできる優秀な玩具です。
くもんのロジカルルートパズル
最後に紹介するのは「くもんのロジカルルートパズル」です。
タイトルの通り、くもんから発売されている商品で幼児~学生まで幅広く膨大なデータを持っている公文が発売した玩具という時点である程度の信頼がおけます。
遊び方はボールと同じ色のゴールに入るために、ピースを配置してボールを転がしてみる。ダメだったら再度ピースを配置しなおして・・という繰り返しです。
こちらも同じく問題解決力を始めとしたプログラミング思考を鍛えることができます。またピースは2種類しかないため、分かりやすく2歳くらいからでも遊べる知育玩具となっています。
60問の問題集があり、出来ない時は怒ったりもするのですが、解けたときの嬉しさも倍増でした。理解できると1人で学びながら遊んでくれるのがいいですね。
適当に組み替えて正解してしまうこともあるので、なぜこの組み方で正解だったのかを一緒にやってあげると尚よいです。
3歳までの貴重な時間に触れさせることができる知育玩具で、おススメの一つです。
おすすめプログラミングトイ まとめ
ここまでで親目線・エンジニア目線で本当にお勧めしたい商品を3つ紹介しました。
ただ繰り返しますが、一番重要なポイントは子供が好きになれるかどうかです。
パズルが好きであれば「くもんのロジカルルートパズル」がお勧めですし、体験型の玩具が好きであれば「コード・A・ピラー」はきっと好きになってくれると思います。
アンパンマンは鉄板ですね。知育観点でもプログラミングトイは非常に有効なので、ぜひ検討してみてください。
プログラミングトイ以外にも様々な知育玩具が存在しますが、知育玩具を「知育のプロが選ぶ玩具を毎月定額でレンタルできる」サブスクリプションサービスもあります。
サブスクリプションサービス(レンタル月額サービス)と知育玩具の相性は、知育面・経済面においても非常によいので是非以下記事も参考にしてみてください。